撮影・比較期間:2025年1月〜2026年5月
バラ栽培の資材選びに迷ったことはないだろうか。
バイオゴールド、バラの家、それともホームセンターで手軽に揃えるか。価格は大きく違うのに、実際の育ちにどれほど差が出るのか、なかなか比較できないのが現実だ。
2024年、同じプリンセス ドゥ モナコの株から挿し木した3苗を使って、1年以上かけて検証した。結果は予想と完全に逆だった。
検証の条件
遺伝的に同一の個体からスタートすることで、資材の差だけを純粋に比べられる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 品種 | プリンセス ドゥ モナコ |
| 苗 | 同一株からの挿し木苗(2024年採取) |
| 植え替え | 2025年1月、3株同タイミング |
| 鉢 | スリット鉢(3株統一) |
| 比較撮影 | 2025年3月・6月、2026年1月・5月 |
3つのパターン
Pattern A|バイオゴールドで揃える

用土:バイオゴールドの土 ストレスゼロ
元肥:バイオゴールド クラシカル元肥
追肥:バイオゴールド セレクション薔薇(有機)
活性液:バイオゴールド バイタル
バラ愛好家の間でも定評のある高級資材ラインで統一した。3パターン中、最もコストがかかる。
Pattern B|バラの家で揃える

用土:プレミアローズ培養土
元肥:プレミアローズセレクション オーガニック肥料
追肥:プレミアローズセレクション オーガニック肥料・バラの家IB肥料
ロサオリエンティス 木村卓功さんプロデュースの専用資材
プロの育種家が監修したラインナップ。バラ専門店ならではの資材構成。コストはAに次いで高め。
Pattern C|ホームセンターで揃える

用土:花ちゃん培養土+赤玉土 中粒
元肥:マグァンプK
追肥:京成バラ園芸フラワーメーカー(Amazon購入)
活力剤:リキダス
どこでも手に入り、価格も抑えられる資材で構成した。3パターン中、最もコストが安い。
「花ちゃん培養土」に1~2割ほど赤玉土の中粒を混ぜた。
比較記録
2025年3月|植替え直後

植え替え直後、この時点では3株の差はほとんど見られなかった。
2025年6月|春の生育期

徐々に差が現れ始める。
2026年1月|剪定・鉢増し時の根の状態確認
剪定と鉢増しのタイミングで、3株の根の状態を確認した。ここで予想外のことが起きていた。
Pattern A(バイオゴールド)の根鉢だけ、底に空洞があった。根が十分に回っていない状態だ。

考察:スリット鉢との相性問題
バイオゴールドの用土は硬質で粒状性が高く、育てている間、スリットの隙間から少しずつ土がこぼれ出ていた。これにより鉢底付近の土が減少し、根の伸長スペースが失われた可能性がある。
となった高品質な用土が、スリット鉢という条件下でむしろ裏目に出た形となった。
Pattern BとCは根鉢の状態は良好。またPattern B(バラの家)からはこの春にベーサルシュートが2本発生しており、今後の成長が楽しみな状態。
中間結果まとめ(2026年4月時点)
| Pattern A(バイオゴールド) | Pattern B(バラの家) | Pattern C(ホームセンター) | |
|---|---|---|---|
| コスト | 最高 | 中〜高 | 最安 |
| 根の状態 | △ 底部に空洞あり | ○ 良好 | ◎ 最良 |
| 樹勢 | やや弱い | 良好 | 最も旺盛 |
| ベーサルシュート | なし | 2本発生 | なし |
現時点での順位:C > B > A
スタート前の予想はA > B > Cだったが、完全に逆転している。
【結果発表】2026年5月17日|開花比較

1年間の検証、最終結果だ。
開花時の比較データ
| Pattern A(バイオゴールド) | Pattern B(バラの家) | Pattern C(ホームセンター) | |
|---|---|---|---|
| 花数 | 4輪 | 4輪 | 5輪 |
| 枝数・葉の量 | 最も少ない | 中間 | 最も多い |
| 総合順位 | 3位 | 2位 | 1位 |
最終順位:C > B > A
まとめと考察
検証開始前の予想はA>B>Cだった。コストが高い資材ほど良い結果が出るはずだという思い込みがあったからだ。
結果は完全に裏切られた。
ホームセンター資材が最終的にも首位を守った。花数・枝数・葉の量すべてで他の2パターンを上回っている。中間時点でリードしていた勢いが、そのまま開花まで続いた。入手しやすく価格も安い資材が、最も良い結果を出したことになる。
バイオゴールドが最下位になった原因として最も有力なのは、スリット鉢との相性問題だ。硬質で粒状性の高い用土がスリットから少しずつこぼれ、根鉢の底に空洞が生じた。1月の植え替え時に実際に確認している。高品質な用土が、鉢の種類によって逆効果になったケースだ。バイオゴールドを使うなら、スリット鉢ではなく普通の鉢の方が向いている可能性がある。
バラの家が中間に落ち着いた点については、ベーサルシュートが2本出たことが今後への期待材料だ。現時点ではCに及ばなかったが、シュートが充実すれば来年以降に逆転する可能性は十分ある。
ただし今回の検証は1品種・各1株という限られた条件だ。鉢の種類・置き場所・管理者の技術など、変数は他にも多くある。あくまでこの環境における1つの記録として参考にしてほしい。
使用資材一覧
Pattern A(バイオゴールド)
- バイオゴールド オリジナル(用土)
- バイオゴールド クラシカル(元肥)
- バイオゴールド セレクション薔薇(追肥)
- バイオゴールド バイタル(活力剤)
Pattern B(バラの家)
- ロサオリエンティス 専用用土
- ロサオリエンティス 専用肥料
Pattern C(ホームセンター)
- 花ちゃん培養土
- マグァンプK
- リキダス
品種データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 品種名 | プリンセス ドゥ モナコ |
| ブランド | メイアン(フランス) |
| 系統 | HT(ハイブリッドティー) |
| 樹形 | 直立性 |
| 挿し木採取 | 2024年 |
| 検証開始 | 2025年2月 |
| 撮影期間 | 2025年3月〜2026年5月 |
コメント